儲けが上がってきてから開業届、という考えのマヌケさ
カテゴリ: 確定申告
確定申告シーズンに合わせて、今回もアフィリエイトと確定申告・個人事業主
絡みのエントリ。
今エントリでは、タイトルにした「儲けが上がってきてから開業届」という、
甘えん坊のシロウトにありがちな考え方の誤りを正すのに、逆に「儲けが1円
もあがらない内から開業届」というシャープで適切な考え方がどれだけ得かを
説くことで、ビビり屋さんたちへの勧誘材料としてみよう。



まずは過去エントリ:
個人事業主である初級アフィリエイターとそうでない者、これほど差がつく
を読んでもらってのほうが話が早いのだが、開業届(プラス青色申告申請)を
出したアフィリエイターと出していないアフィリエイターでは経費として計上
できる範囲に雲泥の差が出る。
そして、厳しい(そして実は妥当で適切な)言い方をすれば、「出していない
アフィリエイター」にはほとんど、あるいはまったく経費など認められないと
言っていい。
まったく同等のブログ運営/アフィリエイト/費用の使用を行っていながら
・出したアフィリエイター   収入12万 経費12万 所得0 税額0
・出してないアフィリエイター 収入12万 経費0 所得12万 税額6千
なんてことが平気で起こり得る(原理上 ※1)。



以上のことはその年1年1年の税務・税額に関して言えることだが、開業し青色
申告をする者にはさらなる「特典」が待っている。
数ある青色申告者への「特典」の内、アフィリエイト初級/個人事業主初級/個
人事業主アフィリエイター初級の人にもその効果が分かりやすく魅力的なのは
「純損失の繰越しと繰戻し」だろう。

No.2070 青色申告制度|所得税|国税庁
(4) 純損失の繰越しと繰戻し
 事業所得などに損失(赤字)の金額がある場合で、損益通算の規定を適用してもなお控除しきれない部分の金額(純損失の金額)が生じたときには、その損失額を翌年以後3年間にわたって繰り越して、各年分の所得金額から控除します。
 また、前年も青色申告をしている場合は、純損失の繰越しに代えて、その損失額を生じた年の前年に繰り戻して、前年分の所得税の還付を受けることもできます。



たとえば、あなたが思い立って2017年にアフィリエイターとして開業し青色
申告者となり、2017年内にあれこれと「経費」を投入し、ところがたまたま
アフィリエイト収入の合計が経費の合計を下回ったとする — 所謂「赤字」だ。
この赤字は、まず「損益通算」によって「埋め合わせ」ることができる。
給与収入から給与所得控除を引いた給与所得がたとえば60万であった場合
その赤字(事業所得分のマイナス額)が10万なら、60万−10万の50万が合計
の所得額となる。
税額がその分低くなるのは言うまでもない。



だがもし、給与所得額がたとえば20万で、事業所得の赤字額が22万だったら?
先の損益通算をやった後でも埋め合わせし切れない赤字分2万が残っていたら?
その2万は「損し損」、あなたが勝手に損した分には知りませんよ、と税法は
言うのだろうか?
もちろんそうではない。
その2万は「純損失」となり、前年に繰り戻したり、翌年以後3年間にわたって
繰り越したりして、その適用該当年の所得からマイナスし、よってもって税額
を下げることができ、繰戻しなら「払い過ぎた分の税金」を還付してもらうこ
とができる。
これが国税庁HPから引用した上記「(4)」の言っていることだ。
※2



「事業」であれば何であれ、「赤字覚悟で経費を投入」することはフツーにあ
ることだ。
初年や2年めなら「経費分を取り戻す」だけの収入が返ってこないのも珍しい
ことでもなく、ましてやアフィリエイトと来た日には、投入した時間・労力・
経費とそれに見合う「平均的な収入額」なんて考え方がまったく成立し得ない
事業の形態の最たるものだろう。
だからこそ「儲かり始めたら開業届」なんて考え方は愚の骨頂であり、「1円
も儲かってなく、それどころか経費と労力を投入するばかりの内から開業届」
が冴えた賢いやり方なのだ。
2017年に開業届も出さずにアフィリエイトを始め、書籍だ雑誌だ独自ドメイ
ンだ新調パソコンだと経費にもならない消費に金を費やし、で、いざ2018年
なりに開業届を出してから「去年の分の経費も認めてくださいっ!」と税務署
員に無理を承知で泣きつきでもしようというのだろうか?
1円入る前、どころか1円でも遣う前から、開業届は出すべきなのである。



※1
個人所得税は通常、「総合課税」方式であるため例に挙げたシミュレーション
のような形の「アフィリエイト分だけの課税計算と税額」なんてものはない。
「アフィリエイトだけで収入を得ている」というのでない限り、多くの場合
給与収入分の課税対象金額=給与所得

事業(アフィリエイト)収入分の課税対象金額=事業所得

基礎控除38万
が課税対象金額(課税標準)となり、これに税率(最低5%)が掛けられる。
(社会保険料等の個人環境に因るもの、及びその他細部は省く)
いずれにせよ、アフィリエイト所得が低くなればなるほど、税額は低くなり
「税額は高くなってもよい」という人だけが収入=所得でいけばいい。

※2
年の途中で退職し等、また思うところあって給与仕事をほとんどしなかった等、
「給与所得額がたとえば20万」というのは別段珍しくあり得ない例ではない。
月給15万で1〜4月のみ就労していたという人の給与所得
60万−65万(給与所得控除、最低額)で0円である(給与所得にマイナスはない)。



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2017.01.22 / コメント:: 0 / トラックバック:: - / PageTop↑


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